お知らせ

忙しい社会人のために平日夜間・土曜日に通える経済経営系大学院

menu
2023/03/03

萩野覚さん(博士後期課程2021年度修了生)の著書が、環太平洋産業連関分析学会・学術賞を受賞しました。

萩野覚さん(内閣府上席主任研究官兼任総務省統計委員会室長・博士後期課程2021年度修了生・萩野覚)の著書『グローバリゼーションの統計的把握-カネ・モノ・サービス・ヒトの越境に対応した国民経済計算体系の拡張-』(三恵社,2022年)が、産業連関分析分野の優れた著書として、2022年度環太平洋産業連関分析学会・学術賞を受賞しました。

萩野さんから著書の内容とコメントをいただきました。埼玉大学経済経営系大学院は、社会人研究者の養成にこれからも取り組んでまいります。

「グローバリゼーションの統計的把握は、カネ、モノ、サービス、ヒトの国境を越えた取引を新たな視点で捉えることにより、グローバリゼーションの実態をより明確な形で見えるようにする研究を取り纏めたものです。

自分は、日本銀行、内閣府、総務省といった公的機関や、IMF、OECDといった国際機関において、金融統計や国際統計の整備に実務家として関わってきたのですが、それまでの自分の取り組みを、アカデミックな方法で再構成しアップグレードをするべく、一昨年、埼玉大学の人文社会科学研究科の後期博士課程に入学しました。そこで、李潔教授など、埼玉大学の先生方の指導を受けて博士論文として書き上げたのが、当該著書です。

この著書は、幸いにも、環太平洋産業連関分析学会・学術賞を受賞したのですが、その理由は、あらゆる記述にデータの裏付けがあるからではないかと思います。OECD、IMF、日本銀行、日本政府のデータベースを丹念に検索し図表を作り、産業連関分析の手法も適用しました。近年、データに基づく政策決定の必要性が謳われており、自分が事務局を務めている統計委員会でも、そうした観点での統計整備の必要性を議論しているのですが、この著作が、そうした取り組みに多少なりとも貢献できれば良いのではないか、と思っています。」